婚活とパラサイトシングル

婚活と同様メディアを騒がせた言葉に「パラサイトシングル」があります。パラサイトシングルは「学卒後もなお親と同居し、基礎的生活条件を親に依存している未婚者」と定義されます。具体的には、社会人になっても親と同居しているため生活費がかからず、自分の給料の大半を自分のために使っている人などが当てはまります。この言葉は中央大学教授の山田昌弘氏の著書、「パラサイトシングルの時代」によって世に広められました。パラサイトシングルと婚活がどう関係あるかというと、「婚活」という言葉を造語し、提唱したのも山田正弘教授なのです。

「パラサイトシングルの時代」は1999年の著書ですが、「婚活」はその8年後、2007年に初めて世に出ました。パラサイトシングルと関連づけて婚活について考えてみると何が見えてくるか。それは、就職後も親に依存して生活してきたものの、親の定年が近づき、宿主としての力が弱まりつつあることに気が付いた、パラサイトシングルの姿です。社会人であっても、パラサイト(寄生)する生活を当たり前としてきた子供は、自立するという選択肢を恐れます。それがゆえ、新たな宿主を探し始めます。

その宿主こそが結婚相手であり、結婚こそが次の寄生の形態であるのです。この場合婚活とは、新しい宿主を探す行動の事を意味します。もちろん、婚活するに至る過程は千差万別ですし、親とはなれて自立し、バリバリ働いてきたために婚期を逃してしまった、という人も沢山いるでしょう。しかしながら、婚活する理由の多くが漠然とし、自立した考えなしに、周りに流される形である事とあわせて考えると、新たな宿主探しも紺活ブームの現象に一役買っていると考えて不自然はありません。90年代後半にパラサイトシングルだった若い社会人は今、定年に向かう宿主と、適齢期を逃した自分に気づいたところです。そこで少々強引でも何とか基礎的生活条件を保障してくれる相手を新しく見つけようと躍起になっているのではないでしょうか。自立できていない大人に取って、これは死活問題です。では実際に婚活して結婚に至ったカップルはどういう生活を送るのでしょうか。思い描いていた生活は手に入ったのか、それとも…。これから明らかになっていくことでしょう。